題名をみると,一見恋愛に関する気持ちの持ち方について語っている本であるように思わせますが,実際には主体的に生きる大人たるにはどうすれば良いのか,ということについて,筆者自身の経験に基づいて筆者の人生観が示されている好著です。
人に幸せにしてもらう生き方ではなく,自分自身の感情も含めて自分自身のことは自分自身がすべて背負って自分自身の責任で生きていくのだ,というのがキーコンセプトのようです。自分自身の運命に泣きわめきさえしなければ,人間は極端な話,何をしてもいいのだ,というメッセージが私にとってはかなり強烈で,逆にこのメッセージのおかげで私は人に対してほとんど全くといっていいほど怒りや恨みの感情を持つことがなく済むようになり,人生観を変えてくれた本だと思っています。
ただし,何かに行き詰まったような経験に乏しい人が読んでも,筆者のメッセージは伝わってきにくいのではないかとは思います。また,日本の女性についてなど,一部の論が極論に走っていて,一部の人は反発を覚えるであろうことは否定できませんが,それらを差し引いて筆者のメッセージを汲み取ってみようとする価値はあるように思います。
冒頭にも書いたように,題名が中身を表していないことが,この本について何より残念なことだと思っています。
〜作者自ら前書きや文中の補足、あとがきで断っているように、
「私の人生で最も不信の感情に苦しめられた時期」
に書かれたもの。
〜〜
要するに本書はよく言って私小説、
悪く言えば今で言うネットに書き散らかされた日記/駄文の類いに過ぎず、
他人の愚痴を読まされるこっちはたまったものではない。
女性全般の悪口を言うは、
返す刀で男性のだらしなさを批判するは(結局は両方とも自分批判なのだが)で、
自分も他人も斬りまくっている。
よくこんな内容を文庫化して復刊する〜〜気になったものだ。
心理学者だから、そういう典型の例としての意味合いもある、
という学者魂なのか、単に金になるから出しとけ、といいう感じなのか…。
「人間はすべてを自分のためにしなければならない。(略)
人間は自分のためにやったことには責任がとれる。
恋愛も何もかも、自分のためにやらなければならない。
「あなたのためにしてあげた〜〜」では、別れぎわにおさまりがつかない。」
見るべきものと言えばこれくらいだろうか。〜